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コラム

能登半島地震災害ボランティア報告

2025年09月02日 境 広昭

岡崎教区から能登半島地震の災害ボランティアとして2025年4月30日〜5月2日の3日間行きましたので、報告します。参加者は所員1名を含めた9名で、昨年も参加した6名と初めて参加する3名です。

今回のボランティアの主な作業は、輪島市の被災寺院にある本堂内仏具をコンテナ倉庫に運ぶ作業です。

この被災寺院は、お庫裡などの建物は被害が大きかったため既に撤去され、本堂のみが残っていました。その本堂も屋根の一部が崩れており、正面大階段も被害が大きいため入ることができず、お庫裡とつながっていた場所にハシゴをかけて本堂に上がるしかありませんでした。

お庫裡が建っていた場所に設置されたコンテナ倉庫(被災住職が購入)に本堂の(須弥壇以外の)全ての仏具や建具を運び入れました。

被災から1年4ヶ月経過しているため、仏具は埃を被っており、壊れているものもありましたが、できるかぎり丁寧に扱いながらの作業は気を使いました。

作業終了後、記念写真を撮った際、被災寺院の住職が「心が折れかけている。せっかく大変な作業をしてくれたけど、お寺としてどうなるかは何とも…。」という言葉が、今回の3日間で一番心に残っています。

このボランティア作業以外にも、能登島や輪島市の被災寺院へ訪問し、被災状況を視察したり、お話を伺いました。さらに、拠点となる能登教務所(ボランティア支援センター)での朝のお勤めの後には、能登教区出身の竹原教務所長からも貴重な話を伺う事ができました。真宗大谷派ボランティア支援センターのホームページ内、『現場の声』は見やすく作ってありますので、一度見て頂けたらと思います。

私が聞いた現在の被災地の状況を少し書きます。この4月に全ての避難所が閉鎖し、仮設住宅や賃貸住宅、公営住宅に移りました。そして誰でも受け入れる無料の炊き出しは終了しました。

この5月までで住居等の公費解体の申請が終了しました。自宅が半壊だけど住んでいる方は難しい判断を迫られているそうです。

他にも色々お聞きしましたが、現地での話や報道を見ると、東海地方におけるこの災害の追加報道の少なさを実感しました。

私は今年も参加して良かったと感じていますし、また行きたいと思っています。初めて参加した方も来て良かったと言っていました。もっと、個人的に感じたこと、書きたかった事はたくさんありますが、あえて、簡単なレポートにしました。このレポートを読んで頂いた皆さんもぜひ、一度現地に足を運び、現地の状況を生で見て、人との交流をしながら、被災地を感じて頂けたらと思います。

真宗大谷派岡崎教区
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