六ツ美組本光寺さんの青少幼年教化の取り組みについて、住職の稲前恵文さんにお話を伺いました。
― 子ども会はいつからされているのですか?
現在の形は2016年4月からです。30年ほど前までは定期的に先代住職と行っていましたが、その後私が住職となってからは花まつりだけになっていました。
しかし、私が町内の子ども会の役員になったことを機に、以前のように毎月お寺に子どもたちが集まって一緒にお参りしたり、遊んだりする活動をしたいなあと思い、再開しました。
― 会の内容はどのようなものですか?
基本的には毎月1回、日曜日の午前に1時間程度行っています。正信偈のおつとめと仏さまのお話をして、その後室内や境内でゲームをしたり腕輪念珠や缶バッヂを作ったりします。
夏休みはラジオ体操と学校の宿題、11月には報恩講、3月には6年生を送る会と新1年生を迎える会、4月には花まつりを開いています。人を頼んで紙芝居や大道芸、手品などをしてもらうこともあります。
―参加募集はどのようにしていますか?
始めて何年間かは坊守と2人で通学路に立って手渡しでチラシを配っていましたが、現在は参加者に直接渡しています。学校の友だちを誘ってくれるので、町外の子も来てくれます。おおよそ20〜30人の参加で、時には中学生の子も来ています。
―毎月やっているのはすごいですね。
私の一番下の子が小学校を卒業する時に、参加している下級生の子たちに「来年からも子ども会はある? 無くなっちゃう?」と心配そうに聞かれて、あらためて楽しみにしてくれていることに気づかされると同時にとても嬉しかったです。もちろん、その後もずっと続けています。続けられるのは、私と坊守が子どもたちとの時間を楽しんでいることが大きいのかもしれません。義務的になってしまうと継続が難しくなるように思います。
コロナ以後、町内の子ども会の活動が縮小され、子ども達が集まる場が減っています。でも、自分がかつてそうであったように、子ども達は友だちと遊びたいという気持ちをいつも持っています。お寺は地域の人から認知され、親しまれてきた場所ですから、その気になれば形はいろいろでも、地域の子どもが集う場は開いていけるのではないでしょうか。来てくれる子がいる限り今後も子ども会を続けていきたいと思っています。